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泉州タオル珍道中 タオル工場編

こんにちは

リトスパのKです。


今日は、先日ノベルティの記事でご紹介した

大阪・泉州タオルの

UENO TOWELさんのところに

工場見学に伺った時のことを書こうと思います。


振り返ってみるとUENOさんのところにお邪魔したのが

一昨年の秋でした。

時が過ぎるのはなんと早いことでしょう。


初めてUENOさんのタオルを見た瞬間

あまりの色味の美しさに思わず立ち止まってしまったのを

今でもよく覚えています。


触ってみて、更に虜になり

どうしても作られているところが見たくなり

無理を言って工場見学にいかせていただきました。



明治20年に日本タオルが誕生してから

その発祥の地である大阪・泉州地域で生産される

泉州タオル。

その歴史は日本で一番古いのです!


泉州タオルは、製織の際に使用する糊や不純物を

最終工程できれいさっぱり洗い落とす

『後ざらし工法』という特徴的な工法で作られています。


こちらのタオルの特徴でもある

ふわふわの肌触りの秘密は水に溶ける糸。

普通の綿糸と水に溶ける糸を逆方向に撚り合わせ

その糸を使用してタオルを織り上げて行きます。

それから、泉州タオルの特徴である『後ざらし工法』で

最後に水で洗う事により、逆方向に撚り合わさっていた糸の

水に溶ける方だけが溶け

残った綿糸が良い感じに膨張し

このふわふわの肌触りになるのでそうです。


色も本当に綺麗ですね。





UENO TOWEL さんは三代続く老舗のタオルメーカーさんで

案内してくださったのは3代目になる上野さんです。

工場は大阪の泉南市というところにあります。


樽井駅というところで電車を降りると

水路が印象的な街並みがありました。

古くからある印象の趣のある水路で

泉州タオルの特徴である『後ざらし工法』に必要な

綺麗な水がある地域なのだなぁと思いながら

坂を登りました。

仙台を出立した時は肌寒く薄手のコートを羽織っていたのですが

その日大阪は28度を超える夏日で

そして若干の雨が降り始め。。。

空港まで迎えに。。。と上野さんが言ってくださっていたのに

自分で行くと言ったことを若干後悔しつつ笑

なんとか到着しました。


さてさて

事務所で泉州タオルの歴史についてご説明いただき

いざ工場へ!



ここに糸がどかーんと巻かれています。

物凄いデカさです。

誰が運んでいるのだろうという疑問を心に抱きつつ

タオルについての説明を受けます。


写真を撮り忘れたのですが

工場内は乾燥すると糸が切れやすくなるとの事で

常に加湿されており、とても暑く、そして湿気があります。

なかなかの過ごしにくさの中で

社員の皆さんお仕事を頑張っておられました。


工場内にはたくさんの機械があり

作るタオルの種類により

織る機械が違います。


こちらの機械は大量生産のちょっと薄めのタオルなどを

物凄いスピードで織る機械だそうです。

糸切れなども全て機械が管理してくれる

未来のマシンです。


当店でも取扱いさせていただいている

AIR SERIESというタオルは

こちらの機械では織れないそうで

3代目の上野さんのおじいさんの代からある古い機械で

ゆっくりとしたスピードで織るのだそう。

その為、1日に織れる枚数も限られ

一度にたくさん作れないとの事。

しかし、そのゆっくりとしたスピードで織るからこそ

あのふんわり感が実現するのだそうです。


倉庫にある古い機械から部品を取りつつ、

直しながら大切に使われている機械がこちら

(池井戸潤さんの小説『陸王』を彷彿とさせますね)




どこかで糸が切れた場合

このように職人さんが潜り込んで

糸の切れた場所を探り当てます。



機械を覗き込むとこのように無数の針が!

訳5千本の針がここにあり

この中からどの針の糸が切れたのか

潜り込んで探すわけです。

気の遠くなるような作業ですね。。。

それもまた、熟練の職人さんの為せる技です。



機械の溝にはこんな棒が置いてあり

この棒で糸の切れた針を引っ掛けます。

先程の潜り込んでいた職人さんは

この棒を片手に潜り込んでいるわけです。


何歳になっても知らないことって

本当にたくさんあるものです。


そうしてそんな貴重な機械で織り上げられていくのが

AIR SERIESのタオルなんですね。



このようにして織られたタオルはその幅に応じて

カッティングされていきます。


それから、カッティングされたタオルは

クルクルに巻き取られます。



こんな風に。


そして

違う部屋へ運ばれます。




こんな感じで意気揚々と

山盛りに運ばれて行きます。

(なんだかニコニコと笑っているように見えて来ます)


そうして今度は耳を縫う部屋にやって来ました。

この日、耳を縫う職人さんはもうお帰りになっており

無人の耳縫い場にお邪魔したので

巨大なミシンが稼働しているところは

残念ながら見れなかったのですが

巻き込みながら縫われてゆく

構造としては小さなミシンと同じものでした。



巻き込みシーンをアップにするとこんな感じです。


すごくアメリカンなサイズで衝撃でした。



そして、この次に染め、後ざらされる訳ですね。

染めや後ざらす工程はまた別の工場での作業になるとの事で

この日はこの後近隣の糸工場に連れて行っていただきました。

例の如く長くなってしまいましたので

『糸工場編』は次回に続きます。










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